このエピソードのあらすじ
まずは交通です。北海道では、距離の感じ方が都市部とはまったく違います。地図では十数分に見える場所でも、大雪や夜道、山道になると、体感ではとても長く感じます。だから長く暮らす前に、自分で一度運転してみるのがおすすめです。住まいから駅、病院、子どもの学校、職場、荷物を受け取る場所まで。昼間に一度走り、暗くなってからもう一度走ってみる。道によっては、昼間はとても気持ちよくても、夜になると静かすぎて少し不安に感じることがあります。
次は冬です。旅行中の雪はとてもきれいですが、長く住むようになると、雪は一日の予定の一部になります。朝は何時に出るのか、車をどこに停めるのか。玄関前の雪は誰が片づけるのか、屋根の軒先に氷ができたらどうするのか。暖房や除湿を先に入れておく必要があるのかも考えます。まったく心の準備がないと、最初の冬は少し慌ただしく感じるはずです。医療も同じで、町の診療所は日常的な問題の多くに対応できますが、専門科が必要な場合はより大きな街へ行くことになります。これは距離だけでは判断できません。予約の取りやすさ、運転時間、家族の中に付き添える人がいるかどうかまで含めて考える必要があります。
そして、人との距離です。北海道の静けさはとても魅力的ですが、静かであるということは、多くのことを自分で整える必要があるということでもあります。友人がいつでも近くを通りかかるわけではありませんし、デリバリーが便利とは限りません。だからこそ、長く暮らす前に何人かの地元の人と知り合っておくと安心です。車の修理、除雪、病院のこと、近所の人への挨拶の仕方——こうした情報は、ネットの紹介よりもずっと役に立ちます。
見どころ
- 地図の「十数分」は当てにならない。昼と夜、二度走って確かめる移住前の下見
- 雪は風景ではなく一日の予定になる。除雪、軒先の氷、暖房と除湿の段取り
- ごみの分別、町内会、草刈り、駐車場所。一つひとつは複雑ではないが、どれも時間がかかる
- 天気のよい日だけに来るのではなく、何日か泊まり、夜の道を走り、地元の人の話を聞いてみる